登記記録に誤って記録されている地積を、正しい地積に修正する登記を、地積更正(ちせきこうせい)登記と言います。
どんな時にするのか
登記記録に記録された面積と実際の土地の面積が異なる場合には土地地積更正登記をする必要があります。
地積を更正するケースとしては次のようなものがあります。
- 測量した面積と登記されている面積が違う時(財産の保全等のため)
- 土地売買契約・融資実行等の条件として実測面積で登記しなければならない時
平成17年に不動産登記法が改正され、分筆登記の際には、事前に地積更正が必要なケースが多くなりました。
土地地積更正登記がなされると
土地登記情報(登記簿)の地積が正しい地積に修正され、新しい地積測量図が備え付けられます。
地図訂正を伴う場合は地図も修正されます。
土地地積更正登記の手続の流れ・必要な書類など
土地地積更正登記の手続きは、次のような流れで進めます。
- 法務局等資料調査
- 現地調査
- 事前仮測量
- 立会依頼
- 立会
- 測量
- 図面作成
- 隣接地所有者から承認印受領
- 登記申請
場合によっては境界杭の復元埋設等の業務が必要になります。
土地地積更正登記の手続きに必要な書類には、次のようなものがあります。
- 委任状
- 地積測量図(当事務所で作成します)
- 筆界確認証明書(土地境界確定図など当事務所で作成します)
※必要な書類は、条件により変わりますので、詳しくはお問い合わせください。
費用について
¥450,000~
一宅地の業務実績で多い価格帯は45万~65万円ですが、下記の諸条件により価格が変動します。
- 地域区分により難易度が変わります(例:都市部・農村部)
- 隣接地に赤道(あかみち)水路などの官地があるかどうか
- 前面道路が国道かどうか
- 道路が私道の場合、共有者の数が多くないかどうか
- 隣接地の数が多いかどうか
- 境界杭があるかどうか
- 隣接地の所有者が立会に協力してくれない場合
- 隣接地が相続地で相続人が多い場合
- 隣接地が相続地で相続人のうち行方不明者がいる
- 隣接地が共有地で共有者が多い場合
- 隣接地が共有地で共有者のうち行方不明者がいる
- 面積が広大かどうか
- 公共基準点が近傍にあるかどうか
これ以外にも様々な条件が費用に影響します。※詳しくはお問い合わせください。
Q&A
Q.自分の土地に家を建てる際に、業者が測量したら土地の面積が登記簿より9平方メートル少ないことがわかりました。
境界杭はちゃんと入っているのですが、どうしたらいいのでしょうか?
境界杭が入っているからといって、登記簿面積と実際の面積が一致しているとは限りません。むしろ多少の違いがあることが多いようです。
その理由としては、
- 元々の面積が測量誤差等で違っていた。
- 以前、分筆登記したときに残地側であった。
- 境界杭が工事等で動いた。
等いろいろなことが考えられますが、いずれにしても大ざっぱな測量ではなく土地家屋調査士に依頼し、正確な測量により確認してみることが必要です。
また、登記簿面積を実測面積に修正する登記(地積更正登記)をしておけば、将来の境界紛争を未然に防ぐ最良の備えにもなることでしょう。